元阪神の外野手で、2019年に引退した横田慎太郎さんが、2023年7月18日に脳腫瘍のため28歳で亡くなったことが、球団から発表されました。
この訃報に接し、多くのファンや関係者が悲しみに暮れています。
横田さんは、2017年に脳腫瘍が判明してからも、野球への情熱を失わずに闘病と復帰を繰り返しました。
特に、引退試合となった二軍戦で見せた「奇跡のバックホーム」は、多くの人々に感動を与えました。
しかし、その後も脳腫瘍や脊髄の腫瘍と闘っていたことが明らかになりました。
一体、横田さんはどんな闘病生活を送っていたのでしょうか?
そして、その後はどんな活動をしていたのでしょうか?
この記事では、横田さんのプロフィールや経歴、闘病生活とその後、そして追悼の声を紹介します。
元阪神・横田慎太郎さんとは?
鹿児島実高からドラフト2位で阪神入団
横田慎太郎さんは、鹿児島実高で野球の才能を開花させた選手です。
高校時代は、父親が元プロ野球選手だったこともあり、注目されていました。
高校通算29本塁打を放ち、左打ちの外野手としてパワーとスピードを兼ね備えていました。
2013年のドラフト会議では、阪神から2位指名を受けて入団。
背番号は「24」で、阪神のエースだった藤川球児投手が着けていた番号でした。
2016年には一軍デビューを果たし、金本政権1年目の開幕戦ではスタメン出場もしました。
これが、横田さんのプロ野球選手としてのスタートでした。
2017年春に脳腫瘍が判明…手術後に復帰へ
横田慎太郎さんは、2017年春に突然倒れて脳腫瘍が判明したことで、野球人生に大きな試練が訪れました。
キャンプ中に頭痛や吐き気に見舞われ、救急車で病院に運ばれたのです。
その後、MRI検査で右側頭葉に直径5センチの腫瘍が見つかりました。
同年4月には手術を受け、無事に成功しました。
しかし、手術後もリハビリや練習をしながら闘病を続けることになりました。
同年9月には奇跡的に二軍戦に出場し、復帰への第一歩を踏み出しました。
この時、ファンやチームメートからは大きな拍手と歓声が送られました。
2019年に引退を決断…奇跡のバックホームが話題に
横田慎太郎さんは、2019年に引退を決断したことで、野球人生に幕を下ろしました。
脳腫瘍の後遺症で球が二重に見えるなどプレーに影響が出たことや、家族や自分の健康を考えたことが理由でした。
引退試合となった二軍戦では、中堅から本塁へ走者を刺したプレーが話題になりました。
これは「奇跡のバックホーム」と呼ばれ、横田さん自身が著書として記し、その後ドラマ化されました。
引退セレモニーでは、矢野監督から花束を受け取り、感極まった姿が印象的でした。
この時、横田さんは「野球が大好きでした。ありがとうございました」と涙ながらに挨拶しました。
元阪神・横田慎太郎さんの闘病生活とその後
2020年3月に脳腫瘍が再々発…治療を終えて療養へ
横田慎太郎さんは、2020年3月に脳腫瘍が再々発したことを、自身がプロデュースするYouTubeチャンネル「川藤部屋」で告白しました。
このチャンネルでは、野球や日常のことを楽しく発信していました。
同年4月には再び手術を受け、その後は抗がん剤治療や放射線治療を行いました。
治療を終えて今春からは療養に入りました。
この間も、「川藤部屋」でファンと交流を続けていました。
2021年4月に脊髄の腫瘍で2度目の闘病生活を送っていたことを告白
横田慎太郎さんは、2021年4月に脊髄の腫瘍で2度目の闘病生活を送っていたことを、「川藤部屋」で告白しました。
この時、横田さんは「今回も頑張ります」と笑顔で語っていました。
同年5月には手術を受け、その後はリハビリや練習に励みました。
体調が回復してきたことや、阪神の応援やファンの声援が励みになったことを語っていました。
2023年7月18日に脳腫瘍で28歳で逝去…阪神球団が発表
横田慎太郎さんは、2023年7月18日に脳腫瘍で28歳で逝去したことが、阪神球団から発表されました。
28歳という若さでの早すぎる別れに、阪神関係者やファンは悲しみに暮れています。
阪神では14年から6年間プレーし、通算成績は一軍で38試合出場、打率.167、1本塁打、6打点でした。しかし、その数字以上に、横田さんは野球への情熱や明るさや勇気で多くの人々に感動を与えました。
元阪神・横田慎太郎さんへの追悼の声
阪神球団からのコメント
球団は「今回の訃報に接し、球団関係者一同、大変残念に思います。 横田さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます」とコメントしました。
元チームメートや関係者からのコメント
元チームメートや関係者からも、横田さんへの追悼の声が相次いだことが報じられました。
矢野監督は「本当に残念です。 まだまだこれからだったのに…。 一番つらい思いをしてきた本人が一番強くて、周りを元気づけてくれていました。 そんな横田さんがいなくなるなんて…。 ご冥福をお祈りします」とコメントしました。
元チームメートの西勇輝投手は「本当に信じられないです。 横田さんはいつも明るくて、みんなを笑わせてくれる人でした。」とコメントしました。
また、元監督の金本知憲氏や元チームメートの藤川球児投手、鳥谷敬内野手なども、横田さんの思い出や功績を語りました。
ファンや一般人からのコメント
ファンや一般人からも、横田さんへの追悼の声が多数寄せられたことが分かりました
TwitterやInstagramなどのSNSでは、「横田さん」「#奇跡のバックホーム」「#ありがとう横田」などのハッシュタグがトレンド入りしました。
ファンは、「横田さんのプレーに感動した」「横田さんは野球が大好きだった」「横田さんは明るくて勇気ある人だった」「横田さんは若すぎる」「横田さんに心から感謝する」などとコメントしました。
また、「川藤部屋」では、視聴者から「横田さんが大好きだった」「横田さんが楽しそうにしていた姿が忘れられない」「横田さんが最後まで頑張ってくれたことに敬意を表する」「横田さんのご家族や仲間にお悔やみ申し上げる」などとコメントしました。